もくじ
損益計算書で「会社の営業成績」がわかる
学校の「成績表」でわかること
高橋君の成績表は、つぎのとおりでした。
国語 | 数学 | 英語 | 計 |
90 | 40 | 95 | 225 |
この成績表から高橋君は、国語や英語の成績が優秀なことがわかります。
一方で、数学は苦手なようです。成績表によって、教科ごとの理解度や達成度がわかります。
また、成績表は、苦手教科の克服のため、今後の勉強方法にも役立ちます。
損益計算書で会社の「営業成績」を知る
会社の営業成績は「損益計算書」でわかります。
商品がどのくらい売れたのか、費用はいくらかかったのか。
そして、いくら儲(もう)かったのか、がわかります。
儲かった金額は、利益といいます。
損益計算書は、会社の営業方法や経営戦略にも役立つ資料になります。
損益計算書は、つぎのようなしくみで作られています。
損益計算書のつくり
費 用 | 収 益 |
利 益 |
つぎに損益計算書をつくるために必要な「収益」と「費用」2つのグループの勘定科目をみていきましょう。
収益とは何か
収益と利益は違う
収益と利益は、とても似ていますが、簿記においては、決定的に違いますので、注意が必要です。
たとえば、80万円で仕入れた商品を100万円で売り上げたとき、もうけはいくらでしょうか?
売り上げた100万円が、まるまる利益である「もうけ」になるわけではありません。
なぜなら、商品80万円を仕入れているからです。つまり、もうけは20万円になります。
100万円―80万円=20万円
このとき、売り上げた100万円を「収益」といいます。
つまり、収益とは「利益を生み出すもと」のことです。
「収益グループ」のおもな勘定科目と内容はつぎのとおり。
・売上
商品を売り上げたときに使用します。
・受取利息
預金から得られた利息に使用します。
費用とは何か
費用がなければ、売上は生まれない。売り上げのために支払うさまざまなもの
モノやサービスを売り上げるためには、さまざまな支出がかかります。
まず、商品を仕入れなければなりません。
また、社員のお給料はもちろん、オフィスの賃借料、電話・ファックスなどの通信費、また営業でつかうガソリン代などの支出が必要です。このように売り上げのためにかかるさまざまな支出を「費用」といいます。
つまり、費用は、売上げに欠かせないものです。
「費用グループ」の勘定科目と内容はつぎのとおり。
・仕入
商品を仕入れたときに使用します。
・給料
社員に支払ったお給料に使用します。
・通信費
電話料あるいは、ファックスやインターネットの通信料。ハガキ代や切手代などに使用します。
・旅費交通費
電車や地下鉄代あるいはバス代に使用します。
また、社員の出張旅費代にも使用します。