仕訳は、3つのステップでおこなう。

慣れてくれば、無意識にできるようになりますが、最初のうちは、この①,②,③の3つのステップを意識しながら仕訳しましょう。

① 2つ以上の「勘定科目」を決める

② 勘定科目が、どのグループになるかを確認

③ 勘定科目を「借方」と「貸方」に分ける

この3つのステップを意識し、基本的な4つの取引をみていきましょう。

[取引例1]

 建物3000万円を購入し、現金で支払った。

 

  2つ以上の「勘定科目」を決める

太字とアンダーラインで示した「建物」と「現金」の2つの勘定科目を決めます。

  勘定科目が、どのグループになるかを確認

「建物」―資産グループ。「現金」―資産グループ

  勘定科目を「借方」と「貸方」に振り分ける

「建物」を購入したので「資産」の増加です。現金で支払った、ので「資産」の減少です。

 

資産グループの仕訳ルールは、つぎのとおりでした。

 

 借方 貸方
 増加 減少

 

これらの3つのステップの結果、つぎのような仕訳を行うことができます。

 

 借方 貸方
 建物 30,000,000 現金 30,000,000

 

 

 

[取引例2]

 銀行から現金100万円を借りた

 

太字とアンダーラインで示した「現金」と「借入金」の2つの勘定科目を決めます。

「現金」―資産グループ。「借入金」―負債グループ

銀行からお金を借りたことにより「現金」が増えたので「資産」の増加です。銀行からのお金を借りたので「借入金」という「負債」グループの増加です。

 

負債グループの仕訳ルールは、つぎのとおりでした。

 

 借方 貸方
 減少 増加

 

これらの3つのステップの結果、つぎのような仕訳を行うことができます。

 

 借方 貸方
 現金 1,000,000 借入金 1,000,000

 

 

 

[取引例3]

 商品200,000円を売上げ、代金は現金で受け取った。

 

太字とアンダーラインで示した「現金」と「売上」の2つの勘定科目を決めます。

「現金」―資産グループ。「売上」―収益グループ

商品を売上げたので「売上」が増えます。これは、「収益」の発生です。代金は、現金で受け取ったので、「資産」の増加です。

収益グループの仕訳ルールは、つぎのとおりでした。

 

 借方 貸方
 取消 発生

 

これらの3つのステップの結果、つぎのような仕訳を行うことができます。

 

 借方 貸方
 現金 200,000 売上 200,000

 

 

 

[取引例4]

 商品100,000円を仕入れ、現金で支払った。

 

太字とアンダーラインで示した「仕入」と「現金」の2つの勘定科目を決めます。

「仕入」―費用グループ。「現金」―資産グループ

商品の「仕入」は「費用」の発生です。代金は現金で支払ったので「資産」の減少です。費用グループの仕訳ルールは、つぎのとおりでした。

 

 借方 貸方
 発生 取消

 

これらの3つのステップの結果、つぎのような仕訳を行うことができます。

 

 借方 貸方
 仕入 100,000 現金 100,000